本をうまく読み進められない・もっと効率よく読書したい・読んでもすぐ忘れるなどなど。読書に関する悩みは意外と多いものです。割と読書をしてる(と思ってる)自分も、思ったように本を読み進められないなぁと思うことがあります。
つい先日気になっていた本を図書館で見つけたので、それを読んでみたのですが中々ためになる内容でした。借りて3日しないうちに購入してしまいました。その本というのが今回紹介する『理科系の読書術』です。
書籍情報
- 初版刊行日 2018/3/22
- 判型 新書判
- ページ数 224ページ
- 定価 本体820円(税別)
- ISBNコード ISBN978-4-12-102480-0
実を言うと中公新書の本を最後まで読んだのはこの本が初めてです。中公新書は内容が堅くとっつきにくいイメージがあったのと、自分の興味にあった本が少なかったというのが主たる理由だったのですが、この本はそんなイメージを覆してくれるような1冊でした。
想像していたよりもサクサク読み進めることが出来ました。
こんな人にお勧め
- 読書が苦手な人
- 難しい本を読めるようになりたい人
- 効率の良い読書法を身につけたい人
- 自分の読書スタイルを確立したい人
新書ではありますが、取り入れられる内容が盛りだくさんで、本を読む人は是非読んでおくべき1冊です。新しく採用できる読書術・考え方が見つかります。
「理科系の」とタイトルに書かれていますが、文系理系問わず読めます。
理系の人間の考え方を取り入れた、といった具合の内容でした。
この本を読んだきっかけ
私が読む本のうちの半分以上は「専門書」なるもので、特に物理学や天文学に関する本を読むことが多いです。しかし、私の頭が弱いのか読み方が悪いのかはたまた学問が難しいのか、読んでも理解できないことが多いです。
そのため「読書術」を謳う本の中でもそういった難しい本や、理系の本の読み方について書かれた本を探していました。それで図書館で見つけたのがこの本です。
「理科系の」についつい反応してしまいました(笑)
『理科系の読書術』読んでみた感想
おすすめポイントは実に多いのですが、まず流れとして、読み進めていくごとに上級者もしくは読書慣れしている人向けの内容となっていく。というのは伝えておきたい点です。
最初の章では「本が苦手」という方向けの内容になっていますので、読書が不得意な方は目を通した方が良いでしょうし、日常的に本を読む方は飛ばしても大丈夫でしょう。本全体のおおまかな流れです。
- 本と向き合うには
- 難しい本の読み方
- 読書の技術
- メモの取り方
- アウトプットを意識する
- 本の集め方・整理の仕方
- 本を読まないという方法
私は2~6をメインに読みました。1は少しずつつまんだ感じですね。
なぜ「理科系の」なのか
さてこの本はタイトルに『理科系の』と書かれています。しかし理系にかかわらず文系の方にもおすすめできる本です。なぜ理科系のなのでしょう。
それは読書術に「理科系の考え方」を取り入れているからなんです。
- わからないところはいったんそのままにしておく
- 実際に使ってみて「実験」してみる
- 難解なことはバラバラに分解してみる
などなど、このほかにも多くありました。この3つについてはさらに深く詳しい説明がなされており、たしかに実践すると読書がはかどるような考え方でした。
理系の自分でもあまり意識したことがない考え方もありました
ほかの「読書術」本に通ずる内容が多かった
勉強の出来ない参考書マニアと捉えられてしまうかもしれませんが、私は「読書に関する本」や「読書術に関する本」が結構好きで、見かけるとついつい手に取ってしまいます。そのためジャンルで言うともしかしたら一番読んでいるのは「読書」関係の本かもしれません
その中でもお気に入りの本が
- 佐藤優『読書の技法』
- Daigo 『知識を操る超読書術』
の2冊です。『読書の技法』は(ほぼ)はじめて読んだ読書術に関する本で、この本を土台としてこれまで読書をしてきました。もう1冊の『知識を操る超読書術』は、科学的根拠を元に読書法が展開されているのが特徴です。
『読書の技法』は記事を書きましたので、気になった方は併せてご覧ください。
基礎知識
読書でつまづく原因の1つ、それはその本を読む上での「基礎知識」が足りていないからかもしれません。特に専門書を読む際には、それに見合った程度の基礎知識を持ち合わせていないといけません。
『読書の技法』では、高校程度の基礎知識は持ち合わせておくべきだと言っています。わからないところを遡ってみると、案外初歩的な内容で躓いているということもあります。難解な本を読むには基礎知識は欠かせませんね。
これは結構身に覚えのある話でした。わからない箇所をたぐり寄せていったところ、高校数学まで戻ってしまった。ということも実際にありました。
本から何を得たいのか明確にしておく
新たに本を読もうとする場合、目次を見てみると取り扱っている内容が多岐にわたっていて気が遠くなるようなことはありませんか?実は本は全部読む必要はないのです。
無理に全部読もうとして理解が浅くなってしまっては本末転倒。そこで採用してほしいのが、あらかじめ本から得る内容を「3つにじぼっておく」ということです。こうすることで読書を効率よく勧めることが出来ます。
『知識を操る超読書術』でも、「本を読む前の段階」の重要性が説明されています。
小学校の頃ノートに書かされた「めあて」と似ていますね。
何をしているのか可視化することで確かに読書効率が上がりました。
おまけ:3冊読むのって大事かもしれない
今回紹介した『理科系の読書術』と、先ほど紹介した本2冊。この3冊の本が個人的にお気に入りの「読書術」に関する本です。いずれも3回以上再読しているのですが、共通している話題があったり一方に書かれていなくても一方には書かれているということもあったりします。
これまでは何かについて知識を得ようと思ったときは多読をして広く情報を吸収しようとしていました。しかし今回感じたのは「自分に合っていると思った本3冊を何度か読む」ことで理解が深まりやすくなるのではないかということです。
本を1冊精読することと、いろんな本を当たってみることの丁度中間を取り入れた感じですね。
しばらくはその方針で読書をしてみようと思います。
コメント