新大学生になった当時の自分は希望と期待に満ちていました。
大学で良い成績を取って大学院に進学できるように頑張るぞと。
そしていざ大学の講義を受けたのですが、これが想像以上に難しかったです。大学の講義は高校までと違って「いついつまでにこういう内容を習わせなさい」といった決まりが定められていないので、その教員によって扱う内容は異なるものです。
そうして大学の講義に翻弄されること3年。新型ウイルスの影響で自学がメインとなった私ですが、このときどのようにノートをとるべきだったのか。ということに気づいたのです。気になる今季の成績はこれまでで最高ランクでした。
今回は理系大学生による「理系大学生による講義ノートの取り方」の紹介です。
具体的なノートの取り方
ノートをとる意味やらなんやら語ろうと思ったのですが、もったいぶらずに具体的なノートの取り方を説明しようと思います。そのへんの話は別記事に書きましたので、なんとなくでも気になった方は参考に読んでみてください。
ステップ1:めあて(何をしているのか)とまとめ(何をしたのか)を書く
まるで小学生の授業のような取り組みだなと思ったかもしれません。でもこれが中々侮れなかったのです。大学の講義を受けているうちに
結局何がしたかったんだ?
と思う場面に出くわすと思います。そういうものが積み重なると「わからない」「何がわからないかわからない」につながってしまいます。講義の最初に「まずは○○について説明します。」と教員が言っているかもしれません。
それがわかっていると、仮にまとまりのない章だったとしても
ここは次の章につなげるための補足みたいなもんか
なんていう概要がつかめます。まとめも書いておくと次の講義の初めに見返すことで「今回はこの続きからだな」と内容を把握することが出来ますし、講義終わりにまとめを書くだけでも全体像の把握につなぐことができます。
ステップ2:板書は黒ボールペンで丸写しするつもりで書く
まずは板書です。
私の場合板書は基本的に写します。それもそっくりそのまま。
手順的には、
- 教員が書く
- 自分も書く
- 教員が話す
- だいたいまだ写し終えてないので、
話を聞く方に集中しつつ書く。
という流れで板書をとります。高校の時までは話を聞く方に集中していたのですが、大学で単位を取るとなるとその講義内容をしっかり覚える必要があります。
ほかのテキストや独学をしてしまって、講義内容と異なることを覚えてしまうと、単位を落としてしまいかねないのでその辺は調整が必要です。
あと板書を丸写しすると、後々教員に質問しやすくなるという大きなメリットがあります。
勉強しているうちに「これなんだ?あの先生はこういう風に書いてた気がしたけど…」みたいな状況に陥ることがしばしばあります。板書をうまくとっておくと「先生こう書いてたのですけど」と質問しやすくなるので大変おすすめです。
板書を写真にとる学生も多いと思いますが、その手の行為は教員によってNGが出る場合もありますので、あらかじめ撮影OKか聞いておくなど上手に対応していきましょう。
ステップ3:先生の言葉は鉛筆・シャープペンで書く
さて板書の続きですが、教員は板書をせず口頭のみで補足説明を済ませてしまうことがよくあります。しかも復習するときにその部分が意外と大事な考え方だったことに気づくことになることもしばしば。
特にその分野の世界では「暗黙のうち」で済まされるようなことが教員の余談や、口頭での説明に紛れ込んでいたりします。彼らからしたら当然のことなのでしょうが、私たちのような初学者や学生からしたらそういった部分がつまづきの原因になりかねないので、必ず書き留めておきましょう。
- 教員が書く
- 自分も書く
- 教員が話す+余談をする
- だいたいまだ写し終えてないので、
話を聞く方に集中しつつ書く。 - 余談を書き留めておく
さきほどの続きです。赤で加筆しました。
もちろん先生の休日の話など講義と関係ないものは無視しても良いのですが、
この部分、和をとったらダブルカウントすることになっちゃうので2分の1をかけておいてあるので注意してさい。
みたいな文言はシャープペンなりなんなりでメモしておくことを強くすすめます。
そのときはわかったつもりになっていても、復習するときにはだいたい「この2分の1は何なんだ?」なんてことになります。(物理学徒は身に覚えがあるのではないだろうか,,,)
ステップ4:自分の思ったことは黒ボールペン以外で
- 教員が書く
- 自分も書く
- 教員が話す+余談をする
- だいたいまだ写し終えてないので、
話を聞く方に集中しつつ書く。 - 余談を書き留めておく
- 気になったことを書く
さらに加筆しました。
もし講義を受けていて気になることがあったらそれも書いておきましょう。
黒ボールペンで書いた板書に下線を引いて「?」と書くだけでも良いですし、「こっちの方法でも溶けるのではないか」なんて書き記しておくのも良いでしょう。
単位を取りたいだけの学生はここまでする必要はほとんどないと思います。大学の講義のほとんどは受けた内容をそのまま覚えていれば単位を取れるものが多いようです。「あの先生はやばい」と噂になっているような講義は別ですが…
学問の理解に努めたい方や、大学院進学を考えている方なんかはこういった気づきは書き留めておくと良いでしょう。気づきや疑問点から研究はスタートします。
ノートの整理方法
ここからは板書とは話がそれてきます。
ただ大学3、4年になると過去のノートを漁っては講義内容を見返すことが度々あるかもしれません。なんなら大学院に入ってから見返すこともあるかもしれません。そういったときのためちょっとしたテクニックだと思ってください。
方法1:ノートの使い始め・終わり・何冊目か書いておく
すぐに過去のノートを参照できるようにするために、ノートにラベリングをしておきましょう。またさらに検索スピードを上げるために、どの期間に使っていたかわかるようにしておくのも大事です。「○年前期」なんていう表記でも良いですね。
小学生のノートみたいなことをやっているように思われるかもしれませんが、これをしなかったせいで私は毎度ノートを見返すのに苦労していました。
方法2:ファイルスタンド等を活用する
整理整頓の基本が何かと聞かれたら私は「置く場所を決めておく」と答えます。置く場所が定まっていないから散らかってしまう。そう考えています。
これをノートにも当てはめるのです。専用のファイルスタンドを用意しておけばそこにノートが集結するのですぐに探し出すことが出来ます。使うノートを統一しておけば、その統一感が癖になってより散らかりにくくなりますよ。
方法3:学期が終わったら資料の整理
講義によっては講義資料が紙で配られたりして、結果膨大な量がたまってしまうこともあります。するとあとになって見返したい資料を探し出せなくなってしまうことになるので、長期休業に入り次第資料を整理すると良いです。
大学院進学を考えている方なんかは、講義で使った演習問題が役に立ってきますので資料は残して置いた方が良いでしょう。もし使わなかった場合でも、過去問なりなんなりは後輩に譲ることで良好な毛関係を築くことができると思うので捨てずに整理しておきましょう。
資料に関しては2穴ファイルに綴って、ノートとは別のファイルボックスに収納しておくと良いでしょう。2穴ファイルは無印良品のを使用しています。紙製ながら丈夫で、その風合いがとても気に入っています。
番外:あえてノートを分けない
こちらは強く薦めているわけでもないのですが、私がよくやっている方法なので参考程度に紹介します。ノートは講義や科目ごとに分けるのが一般的ですが、私の場合ノートは特に分けることがしていません。
同じノートに受講講義を受けた順にそのまま書き込んでいます。
そのためある時期は「金融論→量子力学→解析力学」といった具合の内容になっていました。
こうした理由はというと、単純にノートがもったいなかったからです。
中途半端に学期末が終わってしまうとノートの余剰分がどうしてももったいなく感じられます。大学だと履修システム上、専門とはまったく関係のない講義もとる必要があったりしますが、それのためだけに1冊用意したくはありませんでした。その結果行き着いたの方法なのです。
いつ頃のノートなのか、どの講義をいつ頃受けたのかを把握していれば、見返すときに特に困ることはありませんでした。忘れそうな人は表紙にノート内に書かれている講義名を書いておけば安心でしょう。
おすすめのノート
CDノート
私が現在愛用しているノートです。
クラシカルなデザインと万年筆を使っても滲みや裏抜けが少ない上質な紙がポイントです。
プレミアムCDノートというのもありますが、値段が一気に跳ね上がるのでまずはこちらから試してみるのがおすすめです。
ツバメノート
一度は目にしたことがあるであろう、ツバメノートです。
真っ白な紙ではなく、長時間ノートを見続けても目が疲れにくいクリーム色を採用しているのが特徴。こちらも水性インクや万年筆との相性が良いです。
背表紙にラベルが貼られているので、自分なりにラベリングするとノートを背にした状態でもすぐに手に取ることが出来ます。
無印良品 裏うつりしにくいノート
無印良品の裏うつりしにくいノートです。
近場に無印良品のある方なら入手が非常に簡単になると思います。
コスパも良く、紙質も良いのでノートをたくさん使いたい方におすすめ。まとめ買い用のタイプもあり、そちらは1冊100円を下回るような安さとのことですが、コスパが良すぎますね。
こちらのノートは同じく無印良品から出ているノートカバーを併せて使うことが出来ます。
ノートカバーについては別に記事を書いています。
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