最近はどんどん電子化が進んでいて、授業の板書はスライドに書かれているということも少なくないようです。事実私の通っている大学でも、文系の講義なんかはスライドを用いています。
数学や物理学などの数式を多用する科目も、徐々に黒板を使わなくなってきている気がします。
そうなると普段の講義は話を聞くだけ。テストやレポートのときだけ資料を見返して対応していく。というスタイルになっていくのではないでしょうか。
資料が電子媒体になり板書があらかじめ用意されているからこそ、自分でノートをとることが大切となってくることもあります。
今回は大学生がノートをとる理由や、ノートをとるメリットを紹介します。
ノートをとる理由
ノートをとる理由①:記録する
字や絵を書く(描く)というのは、後々見返したり誰かに伝えたりするという実に原始的な意味を持っていると考えると、ノートをとる理由として最も大きな意味を持っている気がします。
ノートに書き留めることとしては
- インプットした情報
- 学んだこと
- 取り組んだこと
- 思ったこと
などが挙げられますね。これらのことをノートに書き留めておくことで、後々見返すことができます。
ノートをとる理由②:思考や流れを整理することが出来る
何かを考えるときや悩んでいるとき、頭の中だけで考えるのには無理があります。どこまで考えていたのか、どこまで解決したのかなどはすぐ忘れてしまいますし、知見をより深めることも出来ません。
ノートに書くことで、一連の流れを把握して内容を整理することが出来るのです。
実例として私は、ゼミの発表のためにこの方法を大いに活用しました。上級生向けのゼミだったため大変難しく内容を理解するのはおろか発表なんてもってのほかだとまで思っていました。
しかしこのピンチをノートを使うことで乗り越えられたわけです。
かつては適当にパソコンに原稿を書いて印刷しては、それを元に発表なりしていた私でしたが、今回ばかりは話が違ったためノートも活用することにしたのです。
ゼミで取り扱う内容は実に専門性の高い内容であった上、指定テキストが洋書だったため、自分が今何を学んでいるのかわからなくなるということもしばしばありました。自分の担当範囲を一通り翻訳して改めて目を通しても、結局何が言いたかったのか理解できないのです。
さらには、理解できても内容がまとまらずそれぞれのつながりが不透明であったのです。
そこで、いったん式をノートに書き出し本文の和訳を添えて、1つ1つ検討していくことで理解につなげることが出来ました。
ノートをとる理由③:自分の思考を可視化できる・洗い出せる
これは理由②と関係のある内容です。
中学生の頃、数学の先生や理科の先生に「間違えた部分を消すな」とよく言われていました。曰く、「間違えた部分がわかるから」とのことで、今になってその大切さに気づいてきた気がします。
どうも1度や2度の失敗では誤りを正すことが出来ない場合があるようで、それを防いだり改善するためにも自分が何をどのようにして間違えたのかを把握する必要があります。そのためには考えの道筋を目に見える状態にしておくのが良いわけです。
どんな考えからその結果に至ったのか。説明に「飛び」や「飛躍」があった場合はその部分をはっきり理解できていなかったり、なんとなく覚えていたということもノートからうかがえるでしょう。
大学生がノートをとる大きなメリット
メリット①:思考力や要約する力が身につく
授業中など惰性でなく、自分で考えながらノートをとっていくことで、思考力や要約力がついていきます。
もちろんノートをきれいにとろうと思わなくて大丈夫です。
最初は板書をとるだけであっても、疑問点があったらすぐ書き込んだり、関連しそうなポイントは線でつなげたりする。そういったことをしながらノートをとっていくと徐々に頭の中が整理されます。
そして最後に、「今回の授業ではどんなことをやったのか」をまとめると理解の定着がアップしますし、要約する力も未知付くと言うことです。
実際、勉強したあとに「そのとき何を学んだのか」をまとめたり要約することで記憶の定着率が高くなったという報告もあるそうです。そう考えると小学校の頃にノートに書いた「まとめ」は重要だったんだなと思えます。
メリット②:アウトプットできる
アウトプットやインプットの例としてよく挙げられるのが
- 読書→インプット
- 要約する・説明する→アウトプット
で、言わんとすることはなんとなく伝わることと思います。
アウトプットのメリットについてはグーグルなどで検索すると山のように出てきますが、その中でも
- 記憶に残りやすい
- 理解が深まる
- 伝える力が身につく
なんかはノートをとる意義として実感しやすいですね。
メリット③:自分のものに出来る・教えにつなげられる
「知的財産」という言葉がありますが、自分が書き上げたノートというのはまさに知的財産です。
そしてそれをもとに、学んだことを誰かに教えていくことが出来ます。
物理学の専門書のまえがきには「講義ノートをまとめたものである」という文句が書かれていることがあります。また教授の何人かは「過去に自分が受けた講義をもとにしている」と言ってその講義ノートを持ち歩いている人もいます。
ほかにも「ノートは今後何年にもわたって使っていける知的な道具です」とガイダンスで話していた先生もいました。
メリット④:わからない箇所がわかる・疑問が解決する
勉強の最中に陥る困難なことの一つに「何がわからないのかわからない」ということがあります。
これは勉強の中でももっともやっかいな種だと思っています。「わからなかったことがわかる」以前にそもそも何がわからないのかわからない状態だとどう手をつけて良いのかわからなくなってしまいます。
それを防ぐため、もしくは改善するためにおおよそでいいので、どこからどこまでの範囲にその「なにがわからないのかわからない」が有るのかを書き留めておきます。
するとそのうちに、本や教科書なら読み進めていくうちにそれがわかることもありますし、ふとしたときに書き留めた範囲内で新発見をし、その結果何で悩んでいたのかが明らかになることがあります。「わかりはしたけど理解はしていない」ことが「理解した」に変わることもあります。
そうして「何がわからなかったのか」が「ここがわからない」になり、それが「わかる」「理解する」につながっていきます。
おすすめノート
個人的におすすめなノートを紹介します。
アピカ CDノート
今も愛用しているおすすめノートです。
デザインから紙質まで上質なノートで、水性ペンや脛骨ペンを使っても裏移りしないのも魅力的です。このノートについては記事を書いていますので是非覗いていってください。
ツバメノート
一度は見たことがあるであろう大学ノートの代表格「ツバメノート」です。
こちらも見た目も紙質も上質で書きやすいです。目に優しいクリーム色の紙で、疲れにくいのが特徴です。また、一般的な大学ノートよりも罫線の幅が広めで文字を大きく書いても字がつぶれにくいです。
このノートはサイズのほかにも、様々なキャラクターとこらぼしたシリーズや、ページ数が100ページあるノートなど、バリエーションが豊富なので自分の気に入ったタイプを探すのも楽しいです。
無印良品 裏うつりしにくいノート
すでに使っている方もいるであろう無印良品の「裏うつりしにくいノート」です。
圧倒的コスパながら裏うつりしにくい質の高い紙質なのが嬉しいノートです。こちらはルーズリーフも売られているので、自分のスタイルに合わせてノートがルーズリーフかを選ぶことも出来ます。
このノートはサイズがいくつか選ぶことが出来ますが、A5、B6サイズであれば、同じく無印良品のノートカバーを合わせて使うことが出来ます。このノートカバーについても記事を書いていますので、是非一緒に読んでみてください。
まとめ
- 記録をとる
- 思考や流れを整理することが出来る
- 自分の思考を可視化できる・洗い出せる
- 思考力や要約する力が身につく
- アウトプットできる
- 自分のものに出来る・教えにつなげられる
- わからない箇所がわかる・疑問が解決する
この記事ではノートをとる理由やメリットを紹介しましたが、別の記事ではその実例や方法を紹介しようと思います。
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